こもれびより ~commoré-biyori~ vol.16「ことばにならない『オノマトペ』」レポート

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 2021年4月17日に、こもれびよりVol.16「ことばにならない『オノマトペ』」を開催しました。前回は黒田龍之助先生をお招きしたトークイベント形式でしたが、今回はワークショップ形式で、じっくりと「オノマトペ」と向き合ってみました。

 折しも天候に恵まれず、雨模様だった当日。ただ、雨が降る様子を表すオノマトペは山ほどあるので、ある意味、絶好の「こもれびより」だったかもしれません。
 まずは「漫画のオノマトペ」から。塾長・志村が最近読んだ作品から10個ほどオノマトペを抜き出してきて、それがどんな場面で使われているかを当ててみる、いわばゲームのような形です。個人的に一番難しかったのは「たすん」。いやはや、よく考えつくものです。
 また、「小説のオノマトペ」についても見てみました。同じく志村が読んだ作品から、今度はオノマトペが入る箇所を空欄にした文章が提示され、これまた参加者がそれぞれの空欄に入るオノマトペを考えてみるという趣向です。音的には回答が一致することもありましたが、ひらがな/カタカナの表記の違いも含めれば皆さんの答えは見事にバラバラで、進行役の志村も大いに楽しんでいました。宮沢賢治の作品で同じ遊びをしてみると、より盛り上がるかもしれません。その他、「音楽のオノマトペ」の紹介もありました。

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 イベントの山場は、「日本語のオノマトペ」。「その組み合わせはめったにない」と思われる、「カ行とナ行で、同じ母音を持つ音を使った独自のオノマトペを作ってみよう」というコーナーでした。つまり、「かな」「きに」「くぬ」「けね」「この」という5つについて、音を重ねたり最後に「ん」を付けたりしてオノマトペ化し、それがどういう状況で使われそうか例文を考えるのです。
 「かなかな」はドミノの最初の方が倒れる音、「きにきに」は柔らかいものを包んだアルミホイルの表面を触った音、「くぬくぬ」は消しかすで作った練り消しの触感、「けねけね」は細い金属が揺れる感じ、「このんこのん」は遠くの電車の音…というのが参加者の皆さんが考えた新しいオノマトペでした。志村の解説では、破裂音である[k]の音が何かしらの衝撃を表し、鼻音である[n]の音が柔らかさを表すということで、それにそれぞれの母音が持つ音の特徴(広かったり狭かったり)が加わることである程度、人々に共通のイメージを想起させるということでした。
 新オノマトペをつくるのは思った以上に難しかったですが、想像力を総動員する感覚が心地よく、良い刺激になりました。こちらも、ぜひ皆さんご自身でもチャレンジしてみると楽しいことと思います。

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 最後はこもれびらしく、「外国語のオノマトペ」。実は日本語以上にオノマトペが多いと言われているのが韓国語とのことで、韓国語のオノマトペを聞いてそれが何を意味するものなのかを当てっこしました。ちなみにフランス語はということで、最後にいくつか紹介がありました。

 (距離を保ちながら)ワイワイと議論し、ウンウン唸りながら頭を使った時間はあっと間に過ぎ、会は終了。皆、ニコニコしながら帰りました。

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