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鮮度が命


こんにちは!こもれびの塚本です。

突然ですが、皆さんは日記をつけていますか? 毎晩寝る前に欠かさず書いているという人がいる一方で、書きたいとは思っているのに長続きしないという人もいると思います。

かく言う私は後者です。なるべく日を空けずに書こうとしているのですが、三日坊主と立ち直りを繰り返しながら悪戦苦闘の毎日です。 1日に1ページが割り当てられている手帳を日記代わりにしているので、1日書かない日があると空白のページが生まれます。 たまにはそういう日があってもいいかな、と自分に甘い私は思ってしまうのですが、何も書かない日があまりにも続くと真っ白になってしまうのです。真っ白なページをぱらぱらと眺めているとまるで自分が空っぽな毎日を送っているような気になって、あまり気分が良くないので、記憶をたどりながらその日の分ではない日記を書いたりもします。

そうしているうちにあることに気づきました。 その日のことをその日のうちに書いた日記と、過去の記憶をたぐり寄せながら書いた日記とでは、文章の“生き生き度”が全然違うのです。日記を読み返している時に「これは当日に書いたもので、これはそうじゃないな」とはっきりわかるくらいには違います。 月並みかもしれませんが、言葉には鮮度がある、と実感した瞬間でした。

言葉に鮮度があるのと同じように、私たちが言葉を使ってする「考え事」にも鮮度がある、ということに気づいたのも最近のことです。

例えば。 大学の友人たちの多くがこの秋、長期留学へと旅立っているのですが、その一方でこれから留学に行くかどうかという選択を迫られている友人もたくさんいます。 近くで話を聞いていると、去年まで「留学に行きたい!」と言っていた人が「やっぱりやめた」と言う姿を目にします。やりたいことが変わったのかもしれないし、それぞれの事情もあります。その人がよく考えた末の決断なので、その決断を批判するつもりはないし、そもそも私にはとやかく言う権利がありません。 ですが、留学に行きたかった1年前の自分の気持ちをなかったことにしていいの?と問いかけたくなってしまいます。 考えるのに疲れてしまっただけじゃないの?と。

留学という大きなことに限らず、普段のちょっとしたことでも、なかなか結論が出せずに長時間うんうん唸って考えていると、疲れて嫌になって「もういいや」と投げ出してしまいたくなる(そして、実際に考えることを放棄する)ということ、誰もが一度は経験があるのではないでしょうか。 こういう場面で「たくさん考えてたら疲れちゃった」と言うときの「たくさん」は、たいてい時間で計られているように思います。 では、他にも「たくさん」の計り方があるのかというと、回数で計る「たくさん」です。 長時間ずっと考え続けるのも「たくさん」だし、細切れでも同じことを繰り返し繰り返し考えることも「たくさん」です。


2016年の暮れに行われた、横尾忠則さん、細野晴臣さん、糸井重里さんの鼎談の中で、横尾さんはこんなことをおっしゃっていました。

時間よりも、むしろ何を何回やったかという「回数」のほうが、大事なんです。

(ほぼ日刊イトイ新聞「横尾忠則、細野晴臣、糸井重里、3人が集まった日 。」https://www.1101.com/artmusicword/2016-12-05.html から引用させていただきました 。)

なるほど。 確かに、一度に長時間まとめて考えることよりも、短い期間のうちに小分けに何度も繰り返し考えることの方が大切だし、成果があるような気がします。 どちらも「たくさん」考えていることには変わりないですが、短期間に繰り返し考える方がたくさん考えつつも、考え事の鮮度を保つことにもなると思うのです。

少しずつ考えを進めていくことは一見道のりが長いようにも見えますが、だらだらと考えているよりも実は近道なのかもしれません。 そうやってコツコツ頭を使って、考え事の賞味期限を大事にしていきたいです。

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