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音楽をめぐる読書



 こんにちは。まさしく三寒四温といった様子で春が近づいてきた感じがしますが、いかがお過ごしでしょうか。どうにも体調を崩しやすい時期ですし、花粉も飛んでいますから、なんとも言いがたい日々かもしれません。

 今回は(どうやら今日、3月8日は話題の映画が公開されたようですし)「映画館、名作映画、VR映画」と題して映画について書こうと思っていたのですが、趣向を変えて「音楽」についてにします。


 こもれびでは2020年12月19日(土)、こもれびよりVol14「音楽から言葉へ 〜たゆたう漸近線〜」と題したイベントを開催し、先日、その様子を伝えるべく簡単な記事を公開しました。記事を書いたのは私なのですが、開催から公開までなぜこんなにも時間を要したかと言えば、単に「忙しかったから」ということもあるのですが、それ以上に「音楽理論についてまったく持ち合わせがなく、内容を咀嚼するのに時間がかかったから」ということがあります。


 これは完全に私事でお恥ずかしい限りなのですが、幼稚園から小学校まで、いわゆる「お稽古事」の一環でピアノ教室に通った経験があるため楽譜は少し読めるのですが、そこ止まり。楽典の知識は中学校の音楽の授業で習った記憶があるものの、なまじ楽譜が読めるからかきちんと習得せず、そのままで来てしまいました。コード理論が分からなくても目の前の楽譜さえ読めればピアノの演奏は一応はできてしまうのも、楽典への興味が湧かなかった原因の一つかもしれません。ですから、今回のイベントで話されたことは「どこかで聞いたことはあるけど…」といった項目が多く、なんとも頼りない理解しかできていなかったと思います。 

 しかも、少し違った観点から話をしてみると、幼少期に家庭で流れていた曲は(ポップスは別として)ピアノ曲ばかりでした。そのためオーケストラによる演奏をきちんと聴く機会は少なく、それゆえにポリフォニックな音楽というのにもあまり馴染みがなかったのです。曲のつくられた時代も、ある程度限定されたものだったと記憶しています。

 そんな環境からか、いまだに無調音楽などにはどう向き合ったらいいのか分からない有様。言ってみれば、音楽に関しては「超ド素人、かつ超保守主義者」な私。こんな状態では、記事など書けたものではありません。


 そう思って困り果てていた時、中公新書で『現代音楽史 闘争しつづける芸術のゆくえ』(沼野雄司著)という本が刊行されました。何かヒントになるかもしれないと思って買い求め通読したところ、様々な点で既存の音楽の在り方と抵抗してきた人々の営みの一端を知ることができました。その上で、ようやく拙いながらも記事が書けた次第です。

 ところで、タイミングというのは不思議なもの。今度は先月、講談社選書メチエで『西洋音楽の正体 調と和声の不思議を探る』(伊藤友計著)という本が刊行されまして、こちらも大いにイベント内容の理解の助けとなるのです。今まさに、隙間時間で一生懸命読んでいますが、たいへん面白い時間を過ごしています。「カデンツ」の説明に際して「英語の5文型」が出てきて、「ふむ…音楽と言葉…」としみじみしています。


 言葉の勉強も難しく楽しいですが、音楽の勉強も難しく楽しいです。上記の2冊に挙げられている参考文献などにもあたりつつ、進んでいきたいと思います。

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